ドットサイト 基本のキ: ゼロイン のやり方

ドットサイト 基本のキ: ゼロイン のやり方
ドットサイト 基本のキ: ゼロイン のやり方
 

最終的な精度はここで決まる!ドットサイトの ゼロイン 調整の重要性

ドットサイトの基本について語ってきました当シリーズですが、今回は実際にサバゲーやシューティングで使用する際に重要になってくる ゼロイン について解説したいと思います。

ゼロイン とは弾道と照準を合わせる調整のことを差します。ドットサイトを取り付けたのに、照準と弾道がズレまくっていたらただの飾りでしかありません。折角ドットサイトがあるのなら、しっかりと ゼロイン を行って照準器として活用しましょう!

手慣れた方ならばゲーム前にシューティングレンジでササっと ゼロイン できると思いますが、初心者の方や今まで何となくで調整していた方は、理屈や仕組み、手順を理解していないといつまでたっても弾道とレティクルが合わない!ということになりかねません。

筆者のサバゲー仲間の中にも、サバゲー歴10年以上で「実は弾道だけ見て撃ってました」と打ち明けたプレイヤーさんがいました。もちろんそれだってサバゲーを楽しんでいれば全然問題ないと思います!でも、そのプレイヤーさんのエアガンを借りて ゼロイン 調整して撃ってもらったところ「ええっ!?ドットと弾道が合うだけでこんなに変わるの?!感動!」と目からウロコが落ちたような反応を見せてくれました。それからというもの自分で ゼロイン 調整をするようになり、ヒットも量産。サバゲーがより楽しくなったと言っていました。

ゼロイン がしっかりとできているエアガンでも「実はいつも詳しい人にやってもらってるんだよね~」というプレイヤーさんもいらっしゃいます。しかし、自分でできるようになるとMyエアガンへの愛着もひとしおです! ゼロイン は是非ご自身でやってみて頂きたい調整です。

シューティングレンジ

 

ゼロイン はホップ調整から

ゼロイン の基本として、まずはホップアップを自分の使いやすい強さに調整し、弾道を決めることが必要です。稀に ゼロイン がよくわからないからといって照準の方に弾道を合わせようとホップ調整される方がいますが、当然これは良くありません!

本来であればもっとBB弾が遠くまで届いたり、逆にホップアップを押さえて水平弾道にできるのに、照準に弾道を寄せてしまっては自分好み弾道を体感できないばかりかエアガンのポテンシャルを最大限に活かしきれません。

最初はドットサイトを覗かず弾道だけを見るようにして、自分にとって最適なホップの掛かり具合になるよう調整を行いましょう。

相手が潜むバリケードの隙間を抜くような精密な射撃をしたいなら、弾道が直線となるホップ弱めの水平弾道がおすすめ。相手の死角から遠距離でスナイプするなら遠方で浮き気味になるホップ強めの調整もアリです。

ただし、あまりにもホップを強く掛けすぎると相手の頭を超えていく浮きすぎな弾道になり、20~30mより先の距離では狙うことすら叶わないといった事態になりかねません。ホップアップ強めがお好みでも、バランスが良い加減となるところで留めておくのがベストです。

ホップ調整

ちなみに弾道が曲がったり散ったりする場合はホップ調整では何ともなりません。毎回弾道が途中から曲がる場合は、チャンバーパッキンが曲がって取り付けられているか、ホップを掛ける突起部の摩耗やオイルの付着が考えられます。あなたのエアガンの構え方が垂直でないこともあり得ます。ホップアップとはBB弾に垂直方向の回転を与えることで揚力を発生させ飛距離を伸ばすための仕組みです。回転軸がズレれば揚力の働く方向も真上ではなくなるため、途中から弾道が曲がってしまうのです。

そのため、エアガンのチャンバーカスタムやメンテナンスをした後はパッキンの突起が水平に降りてくるかよく確認しましょう。しばらくチャンバーパッキンを交換していない場合は新品に交換し、まだまだ新しい場合はオイルやグリスが残らないよう綿棒など拭きカスの出にくいものでクリーニングを行います。エアガン自体に問題が見当たらない場合は自分自身の射撃フォームを知人にチェックしてもらうことも忘れずに!そのほか風の影響も考えられるので、シューティングレンジの環境もよく確認する必要があります。そして、ホップ弾道の確認も後述のドットサイトの調整も、射撃時にエアガンがブレていたら元も子もないので、慣れていない方は依託射撃(台や壁などを支えにして撃つこと)で調整をしましょう。

依託射撃

上下左右ランダムに弾道が散る場合は、BB弾の性能や保管状態が良くなかったり、バレル周りやチャンバー、ノズルの動作精度が良くない可能性もあります。BB弾が悪い場合は新しいものを買ったり仲間から分けてもらうこともできますが、エアガンのセッティングの場合は流石に現地では対応が難しいので、後日分解して再調整したりショップに持ち込んで確認してもらうようにしましょう。弾道の散り具合をエアガンの現状性能と捉えるか不具合と捉えるか、プレイヤー本人の許容範囲にも個人差があります。たまには仲間のエアガンも試射させてもらうなどして、弾道の良し悪しの感覚を覚えておくと良いでしょう。

自分の使いやすい弾道に調整できたらここからいよいよ ゼロイン の本番、ドットサイトの調整に入ります。

 

ドットサイトの調整

ドットサイトには照準点(レティクル=ドット)の位置を調整するためのダイヤルが存在します。左右と上下の2軸をそれぞれ調整するためダイヤルは2つ設置されているはずです。ダイヤルは基本的にゲーム中に回ったりしないよう、手で回しにくくなっていたりキャップで保護されています。ダイヤルを回す際はマイナスネジや2穴など工具が必要になるモデルが多いので、お手持ちのドットサイトのダイヤル仕様を確認し適したものを準備しておきましょう。製品よっては調整用工具が同梱されていたり、ダイヤルのキャップが工具として使用できるものもあります。

ドットサイトの調整ダイヤル

また、ドットサイトがエアガンにしっかり垂直に取り付けられているかもよく確認しましょう。ドットの調整は上下左右の2軸で行うと書きましたが、1軸ずつ順番に調整していくことになります。ドットサイトが斜めに取り付けられていると、例えば先に左右をバッチリ調整できたとしても、上下を調整する時にドットが斜め方向に上下するのでまた左右がズレることになります。どちらか片方を調整すれば他方がまたズレるというイタチごっこに突入し、ゼロインは至難の技です!余計に時間を費やすことになるのは必至なので、マウントへの固定やエアガンへの固定はビシッと水平垂直を心掛けましょう。

ダイヤルを回す方向

ドットの調整ダイヤルには必ず「R→」や「UP→」の様に、どちらに回したら良いか方向の指標が付いています。2穴ダイヤルにキャップを使って調整するモデルでは、キャップ裏に印字されている場合もあります。

ここで気を付けたいのが、一般的には「R→」や「UP→」の示す方向はドットの移動方向ではなく弾道の移動方向だ、ということです。「え?レティクルを動かすのになんで?」と思いますよね。その疑問ごもっともですが、これは実銃のゼロイン方法に由来します。

ダイヤルに書かれた方向指標

実銃では弾丸の発射スピードが速すぎて弾道なんて肉眼では追えません。そのため、ゼロインの際は着弾点に目安となるターゲットペーパーを貼り付けドットをターゲットの中心に合わせて何発か撃ちます。そして複数の弾痕の中心点がターゲットの中心からどれだけずれたかを見てレティクル調整ダイヤルを回します。弾痕の中心点が左にズレていたらR方向にダイヤルを回す、といった感じです。実際にはレティクルを動かすことになるのですが、弾道をターゲットの中心に寄せていく方が感覚として捉えやすいためこういったシステムになっています。

エアガンだとBB弾の弾道が目で追いやすいので、調整ダイヤルの方向指標はついついドットの移動方向と思って回してしまいますが、間違えるとどんどん弾道が離れていくので要注意です!

ドットサイトのダイヤルを回す方向

そして、ここまで言っておきながら何ですが「一般的には」と言った通り例外もあります。稀に、ドットサイトによってはドットの移動方向を示している場合もあります。レプリカだからそうなっていたり、実物サイトがそうなっていたり、なんて分かりづらい世界なんでしょ!その辺りの対策も含めて調整方法を次項から解説します!

まずは左右軸の ゼロイン から

ゼロインの際、ドットの調整は左右軸から合わせるのがオススメです。後ほどご説明しますが、上下軸の調整は交戦距離や個々の戦術・好みによって合わせる位置が変わってきます。しかし、左右軸は必ず中央に合わせることになるので先に合わせておくのが良いでしょう。

そして、前項で説明したダイヤルを回す方向についても、合わせたい方向とは逆にダイヤルを回していた場合、左右軸の方が気づきやすいという理由もあります。射手の目にはBB弾の弾道は上下方向の移動線として見えますので、ドットが上下どちらに動いたかは着弾地点をしっかり捉えていないと分かりづらいです。左右の場合はドットが弾道に近づいているのか離れているのか一目瞭然です。

お手持ちのドットサイトのダイヤルの方向指標がドット基準なのか弾道基準なのか、先に左右の調整を通して知っておきましょう。

ドットと弾道を合わせる基準ですが、どんなに調整を重ねたエアガンであっても弾道が全く散らないなんてことはあり得ません。なので、弾道が散る範囲の平均値、ちょうど中心あたりにドットが合うようにダイヤルを調整してください。

ゼロイン のやり方

上下の ゼロイン は環境や好みに合わせて

ドットの上下方向の調整については、状況により合わせる位置が異なってくるので考慮が必要です。ドットサイトは弾道線(エアガンのバレルのライン)よりも上に設置することになるので、必ずオフセットが生じます。前回の記事でもリンクを貼りましたが、オフセットの詳細は下の記事をご一読ください。

照準と着弾のズレ:メカニカルオフセットを考慮したサイティング

メカニカルオフセット

自分の視界を平面的に捉えた場合、BB弾は下から現れ上に上に上がってきます。そして飛翔しているBB弾の勢いがなくなってくるとまた下に落ちます。つまり、BB弾が着弾する距離によってドットとはどうしてもズレが発生してしまうので、目安として合わせるしかないというのが実情です。

弾道の見え方

メカニカルオフセットの記事では ゼロイン とサイティング(狙い方)の双方について触れていますが、 ゼロイン の時点である程度はフィールドや自分の好む交戦距離に合わせた調整をしておくことが重要です。CQBフィールドやインドアフィールド、グイグイ前に出るようなプレイスタイルの場合は着弾点を近くに想定し、20mくらいの着弾点にドットを合わせるのがベスト。広いフィールドで交戦距離が遠かったり、後方支援に回ったりスナイプするプレイスタイルの場合は40~50mの最大距離の着弾点に合わせると良いかと思います。

想定した交戦距離よりも着弾点より遠くに相手がいればドットを下目に合わせて撃ち、近くに相手が現れればドットを上目に合わせて撃つというように狙いを付ければ、メカニカルオフセットをカバーできます。ある程度慣れが必要なことではありますが、日本でのサバゲーは交戦距離が最大でもせいぜい50m程度なので、大幅なズレは起きません。ドットを合わせる位置に迷ったら、最大距離でレティクルを合わせてしまいましょう。遠くのターゲットは当然小さく見えるので良く狙いすます必要がありますが、近くのターゲットは大きく当てやすいので多少のレティクルのズレは問題にならない場合が多いです。

ただし、特定の距離で狭い隙間を撃ち抜きたい場合や、ターゲットシューティングで決まった距離の競技を行う場合は、上下方向も的確に ゼロイン しましょう。

レティクルの形も活用しましょう!

ここまでは一般的なドットサイトのお話として、照準点(レティクル)がドット(点)であった場合を想定していましたが、EOTechなどホロサイト系の場合はレティクル形状が異なるため上下の ゼロイン については多少の余裕が生まれます。ホロサイトやそのレプリカは、照準点のドットに一回り大きなサークルが表示されます。これは、あくまで基準は中央のドットとしつつも、それより遠ければサークルの上を照準点として使い、近ければサークルの下を照準点として使えるように工夫されているんです。

サークルの左右も同じで、風の影響で弾道が水平方向に反れる場合に風向きを計算してターゲットに合わせる照準位置を変える時に有効です。よく考えられたレティクルデザインですね。

サークルドット

さて、ドットサイトの ゼロイン について解説してきましたが如何でしたでしょうか?確かにサバゲーでは弾道を見ながら狙いをつけることも可能ではあるんですが、しっかりと ゼロイン 調整を行えばワンショット・ワンキルも普通に実現できます。もしも今まで ゼロイン を適当にしていたのだとしたら、カスタム以上の効果があると言えるでしょう。

プレイヤー自身で簡単に実施できるエアガン調整として、是非チャレンジしてみていただきたい項目です!

 
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